東京都 利島村

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利島の椿について

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利島の椿

利島の椿

利島を語るときに椿はなくてはならないものです。資源が限られた利島で初めて安定した仕事になったのが椿産業と言っても過言ではありません。江戸時代から今日までの200年以上に渡って椿油を生産しています。現在では島全体で20万本の椿があると言われています。これは時代を超えて築かれた貴重な文化遺産だと言えるのではないでしょうか。川や湧水がなく稲作ができなかったため、江戸時代では年貢として幕府に上納されていました。年貢を納めるために発達して、現在では基幹産業にまで発展した椿産業は、全国の椿油生産量の中でも6割近くのシェアを持っています。 椿農家の仕事は1年仕事です。冬に花を咲かすヤブツバキは、初夏から秋にかけて油を充分に含めた実になります。利島では落ちた実を拾うため、この季節に下草を刈る作業を行い綺麗な林をつくります。椿の実はとても小さく、色も茶色のため、少しでも雑草が生えていると拾うときに大きな手間になるため、真夏の重労働でも惜しまず作業を行います。夏が終わり秋に入るとたくさんの実が落ち、それを農家がひとつひとつ丁寧に拾い上げます。この作業は重労働というより、根気のいる作業で、冬の終わる2月頃まで続けられます。その後、自宅の軒先で乾燥させた実を島内にある工場へ持ち込み、様々な工程を経て春先に椿油となります。 このように椿農家は1年を通じて椿と向き合いながら生活をしています。また島の80%を常緑樹である椿が覆っていることもあり、日本的な四季は感じづらいですが、利島にしかない「椿で四季を感じる」ことができるのが大きな特徴だと言えます。 また椿林は段々畑になっていて、素晴らしい景観を形成しています。これも椿の実が雨などで流れ落ちないために工夫をした先人の知恵なのです。 自然と向き合いながら、様々な知恵を出し合い、工夫を施して紡い続けてきたのが、利島の椿産業なのです。